人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

1枚ずつ

今日アイロンかけたものの数だ。

娘ぶー子の制服のシャツが1枚、ダンナのYシャツが1枚。つまり明日の分だけだ。

今朝、ダンナを送り出すときに「今日はアイロンかけるね~~!!」と誇らしげに言ったのだが、やはりダメだった。

ちょっと前まではギリギリ、アイロンは間に合わせていた。

寝る寸前に1枚かけたり、ぶー子に頼んだり。

それもとうとう先週の頭で力尽きてしまった。

ダンナもぶー子もクシャクシャのシャツを着て出かけていった。

「どうせ上はカーディガンかブレザーだ。」「会社に着けば作業着だ。」と言い聞かせているうちに、今日まで来てしまった。

今日こそはたまりにたまったあのシャツどもを「アッチッチ参りました」と言わせてやるつもりだったのだが。

朝起きてみると、片付いたテーブルの上に「笑ゥせぇるすまん」のマンガがチョコンと置いてあった。

昨夜私は早く寝たのだ。

ダンナはひとりでこれを読んでいたのだろう。何だか哀れだ。

しかし眠い。

「エルの面会に行く」という必須事項がなくなったので、そんなつもりはなくても眠くて仕方がない。

昨日は仕事は休みだったので、平日としては今日がスタートであった。

初日からこれか。

これまで忙しくてできなかった事を、バリバリやろうと思っていたのに。

雨なのでダンナを車で送って行くと、寝室に直行だ。

やはり私は人間のクズだ。

時間なんかあってもどうせ寝るだけさ。

寝室に入る前に尿意を感じたが、面倒だったのと、眠くて起きれない事態になっても尿意に負けて起きれるかもという淡い期待とで

結局トイレには行かないで寝る事にした。

寝室に入ると、ケージの中のエルが「出してぇ~~!!」と鳴く。

遊びたいのだ。

人間で言えば4畳半一間、その中にトイレもあるというような過酷な状況だ。

しかもトイレが3分の1を占め、エルの体の3倍はあろう熊のぬいぐるみが入っている。

このぬいぐるみは、入院前は良くもぞもぞと顔を埋めていたが、

もう成長して見向きもしなくなった。

今は熊が哀れでしぶとく一緒に入れている。いつか又、感触を思い出してくれる日がくるかもしれない(涙)

鳴かれちゃ仕方ねぇ・・・。ケージを開けると飛び出してくる。

抱き上げるとゴロゴロと喉を鳴らしている。

かわいいにゃ、できる事なら1日中一緒にいたいにゃ。

そこで私は、エルの脇を手で包むようにしてギュッと力を混める。

命を繋ぐ必殺マッサージだ。

「メェ~~!!」とエルが鳴き声を上げる。

どうもエルの声はつぶれていて、ヤギの鳴き声に似ている。

ギュッギュッ。「メェ~~!!メェ~~!!」

ごめん、エル、ごめん。

もうかわいそうだからやりたくない気持ちと、こんなんでは足りなくてエルが治らないような気持ちとで揺れる。

マッサージのままにしておくと嫌われそうなので、ひとしきり遊んでやる。

この辺はまだ単純な子猫なので助かる。

ギャーと悲鳴を上げた後でも、人差し指をフリフリすると喜んで飛びついて来る。

ふぁ~、早く寝ないと午前中ずっと寝る事になってしまうぞ。

アラームを9時半に設定して寝る。

夢を見ていた。

私は見知らぬ駅にいた。

電車が来るまでにはまだ時間がありそうで、私は何かを必死に探していた。

・・・トイレだ。

あちこち探し回り、とうとう駅員しか入れない建物に入ってしまった。

そこでやっとトイレを発見し、そ知らぬ顔をして入った。

非常に近代的なトイレであった。感動した。

そこでその素晴らしい便座に腰を下ろすが、出てるんだか出てないんだか、とにかくスッキリしない。

これまでも良くあるパターンだ。ここでスッキリしてしまってはあとがヤバイのだろう。

そこでアラームが鳴った。

眠い。眠いのもあったが、先程の感動的なトイレが忘れられない。

こうして感動的近代的トイレをリフレインしているうちにあっという間に10時を過ぎてしまった。

そうだ、まだエルに朝ご飯あげてない・・・。

もう昼まで寝ちゃってもいいかと思い始めていたが、大事な事を思い出した。

そこでやっと起きたのだ。

ご飯をあげても、遊びたがるエルを閉じ込めておくことができずに遊んでいると

どんどん時間が過ぎていく。

結局今日は掃除機をかけて皿を洗って2枚アイロンをかけただけだった。

しかも仕事は遅刻寸前であった。

明日こそ。

これまでも私は週明けは使い物にならなかったのだ。

明日からが勝負だ。

明日のブログで「こんなに頑張るぽ子はつまらねぇ。」と思わせてあげられたらと思います。