もうずっと体重が増えていない。
ミルクを飲む量も、家にいた頃と全然変わっていない。
なので、成長が止まっているようだ。
顔のバランスだけ変わってしまい、体は赤ちゃん、顔は子猫だ。
「離乳食はまだ無理なんですか?」と聞くと、やはりまだ早いと言う。
私が調べたところ、生後一ヶ月を過ぎたあたりから徐々に、という話が多いが、
エルは生後約40日だが、体がとても小さいし体力もない。
多分そんなんでまだ無理なのだろう。
しかし不安になってきた。
このままミルクの量が増えなければ、成長できないではないか。
ミルクを止めろと言っているのではない。
離乳食もあげることはできないかと考えたのだ。
これだけ世話になっていて、この上離乳食もやってくれとは言いにくいので
面会の時に自分でやってもいいかと聞いたら、あっさりOKが出た。
なんだ・・・。
もっと早く言えば良かった。
しかし・・・。
1分も外に出せないのだ。
どうやって「食べる」ということを覚えさせるか。
「最初は一口でもいい。それを繰り返していこう。」
ピャーと鳴いた時に口に入れれば嫌でも食べるじゃないか。これで大量に摂取させられないかとも考えたのだが、
「無理にはいけません。本人が自分の意思で食べるようにして下さい。」と言われてしまった。
始めは鼻の頭や口の周りにちょこっと塗ってみるといい、と言われた。
はぁー・・・。気の遠くなるような話だ。
これは食べれるまでまだまだかかりそうだ。
今日早速試してみた。
看護師さんがペースト状の缶詰を、小さじ2杯ほど持って来てくれた。
鼻の頭ひと塗りしか使わないのに、申し訳ない。
いつものようにケースを開けると「ピャ~。」と顔を出したので、
指先に乗せたエサを口のあたりに持って行った。
目がちゃんと見えないのでしばらく首をフリフリしていたが、
そのうちペロペロ食べ出した。
やった・・・!!
食べそうだ!!
そうやって指からやっていたが、「なめる」というよりちゃんと顎を使って「食べて」いるように見えるので
ケースの中に皿を入れてみた。
やはり見えてないようでしばらくクンクン嗅ぎ回っていたが、
そのうちエサを探し当て、パクパクと勢い良く食べ出した。
食べてるよ・・・。
エル、自分で食べてるよ・・・。
夜の面会では、少しずつではあったが2皿食べた。
ただその後、ケースを開けてしばらく撫でていたら
あっという間に呼吸が悪くなりグッタリしてしまった。
あぁ・・・。
こんなに上手にご飯食べるのに・・・。
悲しくなってしまう。
昨日の面会の時に、子猫を保護したカップルが来ていたので
彼らが帰るときに声を掛けて、子猫の胸と呼吸を見せてもらった。
胸の形はエルと全然違う。
エルは横に広がっているのに、この子は縦に深さがあった。
呼吸も浅くゆっくりで、大人の猫とそれほど変わらない。
ガックリ・・・。
それでも今日は離乳食をたくさん食べてくれた。
これで体が大きくなって、胸の骨も縦に広がって、
呼吸が楽になっていかないかなぁ。
そういうこともあるらしいが、逆もあるらしい。
これからどうなるかはわからないそうだ。
明日はトゥポルちゃんとミラくんを治した先生に会いにいく。
何かいい話があればいいんだけど。