人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

離乳食

もうずっと体重が増えていない。

ミルクを飲む量も、家にいた頃と全然変わっていない。

なので、成長が止まっているようだ。

顔のバランスだけ変わってしまい、体は赤ちゃん、顔は子猫だ。

「離乳食はまだ無理なんですか?」と聞くと、やはりまだ早いと言う。

私が調べたところ、生後一ヶ月を過ぎたあたりから徐々に、という話が多いが、

エルは生後約40日だが、体がとても小さいし体力もない。

多分そんなんでまだ無理なのだろう。

しかし不安になってきた。

このままミルクの量が増えなければ、成長できないではないか。

ミルクを止めろと言っているのではない。

離乳食もあげることはできないかと考えたのだ。

これだけ世話になっていて、この上離乳食もやってくれとは言いにくいので

面会の時に自分でやってもいいかと聞いたら、あっさりOKが出た。

なんだ・・・。

もっと早く言えば良かった。

しかし・・・。

1分も外に出せないのだ。

どうやって「食べる」ということを覚えさせるか。

「最初は一口でもいい。それを繰り返していこう。」

ピャーと鳴いた時に口に入れれば嫌でも食べるじゃないか。これで大量に摂取させられないかとも考えたのだが、

「無理にはいけません。本人が自分の意思で食べるようにして下さい。」と言われてしまった。

始めは鼻の頭や口の周りにちょこっと塗ってみるといい、と言われた。

はぁー・・・。気の遠くなるような話だ。

これは食べれるまでまだまだかかりそうだ。

今日早速試してみた。

看護師さんがペースト状の缶詰を、小さじ2杯ほど持って来てくれた。

鼻の頭ひと塗りしか使わないのに、申し訳ない。

いつものようにケースを開けると「ピャ~。」と顔を出したので、

指先に乗せたエサを口のあたりに持って行った。

目がちゃんと見えないのでしばらく首をフリフリしていたが、

そのうちペロペロ食べ出した。

やった・・・!!

食べそうだ!!

そうやって指からやっていたが、「なめる」というよりちゃんと顎を使って「食べて」いるように見えるので

ケースの中に皿を入れてみた。

やはり見えてないようでしばらくクンクン嗅ぎ回っていたが、

そのうちエサを探し当て、パクパクと勢い良く食べ出した。

食べてるよ・・・。

エル、自分で食べてるよ・・・。

夜の面会では、少しずつではあったが2皿食べた。

ただその後、ケースを開けてしばらく撫でていたら

あっという間に呼吸が悪くなりグッタリしてしまった。

あぁ・・・。

こんなに上手にご飯食べるのに・・・。

悲しくなってしまう。

昨日の面会の時に、子猫を保護したカップルが来ていたので

彼らが帰るときに声を掛けて、子猫の胸と呼吸を見せてもらった。

胸の形はエルと全然違う。

エルは横に広がっているのに、この子は縦に深さがあった。

呼吸も浅くゆっくりで、大人の猫とそれほど変わらない。

ガックリ・・・。

それでも今日は離乳食をたくさん食べてくれた。

これで体が大きくなって、胸の骨も縦に広がって、

呼吸が楽になっていかないかなぁ。

そういうこともあるらしいが、逆もあるらしい。

これからどうなるかはわからないそうだ。

明日はトゥポルちゃんとミラくんを治した先生に会いにいく。

何かいい話があればいいんだけど。