「飲み過ぎず、早く寝ること。これからは時間を見て、強制的に寝てもらいます。」
一方的にダンナに言ってやった。
ミルクを飲んで酸素室に戻るだけの人生なんて可哀相、と
子猫エルについてはそう言ったが、
仕事して帰ってきたら、飯食って寝ろという事を言っているのだ。
命には代えられない。
こういう事は往々にして本人は自覚がないのだ。
娘ぶー子の学校の先生で、占いができる人がいるらしい事は聞いていた。
もの凄く良く当たるとかで、11月まで順番待ち状態になっているらしいのだが
たまたまキャンセルが出たときに会えたので占ってもらったと言うのだ。
占いというより、過去を当てる方が多かったらしいのだが
やはり怖いぐらいに良く当たったらしい。
外れた事もあるにはあるらしいが、当たりっぷりがあまりにも細かいところまで当てるので凄いと言うのだ。
そしてその先生いわく、
「ご両親、今疲れてるね。」
そこでぶー子は、エルの事で駈けずり回っている事に思い当たる。
「さっきからちょっと気になってなんだけど・・・、お父さんがちょっと心配だ。1回病院に連れて行ったほうがいいよ。」
そう言ったというのだ。
私は疲れているか?
確かに忙しいが、疲れてるのかどうかは良くわからない。
ダンナはどうだ?
私は午前中ちょこちょこ寝たりできるけど、ダンナは毎朝6時半に起きて1時間半かけて仕事に行く。
残業があれば、寝るのは1時過ぎる。
う~ん、疲れてるかも。
しかし病院って・・・。
自覚症状もないのに、どこに行くのだ?
普通は「このところ微熱が続いて喉がヒリヒリ、ハクション大魔王」とか言うんだろうけど、
「娘の学校の先生が占ってくれました。」とは言えないだろう。
ぶー子は「健康診断とかないの!?」とかなりビビッている。
健康診断・・・。確か6千円ぐらい取られたな。
占いの信憑性がはかりにかけられる。
ぶっちゃけ私もかなりビビッている。
こういうのに弱いのだ。
あまりにも左右されるので、一時期占いは全く見ないように決めた事もある。
飲み屋で隣に、手相を見れると言う人が座った時は
「生命線が途中で切れている。30までは生きられないかも・・・。」と言われ、
泡食ってその後占い館に行ったり、生命線の切れている人を探したりした。
雑誌に載っていた姓名判断を軽い気持でやったら
最悪で救いようが無いぐらい酷いと出た。
この時もビビッて占い館に行ったが、この時は「う~ん、悪い名前の見本のような名前です。」と言われてしまった。
この話をあちこちでして助けを求めたら、「凄くよく当たる姓名判断をしてくれる人がいる。」しかも「改名」という救済策を持っているというので急いで駆け込んだ。
名前の画数で人生などわかるものかと思っていたが、あまりに当たるので恐ろしくなった。
友人の名前も書いてみたが、なぜ名前だけでそこまで当たるのか不思議であった。
この人は新しい名前を考えてくれた。
正式に改名しなくても、皆にそう呼ばれるようになるだけでも随分運命が変わるとのことだ。
しばらくそんな名前で名乗ってもみたが、結婚して名字が変わったのでやめてしまった。
もう怖いから姓名判断も手相もなしだ。
占いからは足を洗った。
しかし困った事態になった。
今度はこっちの意志とは裏腹に、占いの方から勝手にやってきたのだ。
当のダンナは「え~?ヘヘ。」と半信半疑だ。
「どうしたらいいんだ?」とまるで信じない訳でもないが、
「病院って・・・(笑)」とまぁこんな感じだ。
とりあえず、まずはこの週末をゆっくり休んで過ごそうと提案した。
「起きる、食べる、寝る、以上。」
ん?いつもの週末と週末と大して変わらないではないか。
まぁそれでもきちんと実行した。
ところで私の方は、どうもこの頃ダルくて何もやる気がしない。
しかしこれもいつもの事なので、占いが当たっているかはわからない。